2009年8月5日水曜日

SiC BJTのスイッチング特性

SiC BJTは、Si BJTと比較すると、桁が違う程に、スイッチング応答性が良い事がわかりました。

SiC SBDの等価回路モデルをHSPICEへ移植成功

SiC SBDのスパイスモデルは、現在まで、PSpice Modelでの提供をしておりました。理由は、
ABMにて、等価回路を構築しているため、PSpiceでしか動作しませんでした。等価回路の置換
と変更により、HSPICEでもこのモデルが取り込め、シミュレーション出来るようになりました。

この移植技術を各デバイスに応用していけば、あらゆるSPICE系シミュレータで使用可能な為、
有益な技術の蓄積が出来ました。

SiC SBDno

AT-49(12MHz)のフェーズ・シミュレーション


大真空のAT-49(12MHz)のFrequency vs. Phase Characteristicのシミュレーションです。回路シミュレータは、PSpice AD Ver.16.0です。

PSpiceAD Ver.16.2もライセンスはありますが、アップデートしていません。理由は、バグが不安です。

AT-49(12MHz)のスパイスモデルでインピーダンスシミュレーション


大真空のAT-49(12MHz)のスパイスモデルを使用したFrequency vs. Z Characteristicのシミュレーションです。

水晶発振子のスパイスモデル


水晶発振子のスパイスモデルはLCRの等価回路モデルです。LCRとCの並列接続です。等価回路図は掲載写真の通りです。モデリングの方法は、上記の4つの素子の値を決定することになります。


L1:等価直列インダクタンス
C1:等価直列容量
R1:等価直列抵抗
C2:並列容量


です。


サンプルに最適な治具を準備し、Aglent4294Aにて、上記4つの値を決めます。しかし、この4つの値の値の精度を更に向上させるため、PSpiceのAAOにて、最適化を行い、シミュレーションで検証し、


%ERRORを確認し、モデル化が終了します。

SiC BJT VBE(Sat)-Ic特性

昨日、本日でSiCのBJTの測定を行っている。

1つシリコンのBJTと大きく異なる点が解った。

VBE(Sat)-Icの測定結果において、VBE(Sat)の値が、Siデバイスと比較して、非常に大きい値である事が解った。

IC/IB=10の条件において、
2.8-3.2Vである。

悩ましい測定結果になってしまった。

BJT VBE-IB特性

BJT(Bipolar Junction Transistor)のVBE-IB特性において、VBEを0.6~0.7Vにしたとき、IBに電流が流れ出し、ONする。

VBE(SAT)はSi(シリコン)の場合、0.7Vくらいである。SPICEモデルでは、VBE-IB特性に関与するパラメータは、ISとRBである。これらを振っても、せいぜい、VBE(SAT)は、1.7Vが限界である。

Gummel-Poonモデルの場合、上記の事が言えます。少し、調査が必要です。

Reset IC スパイスモデル


Reset ICのスパイスモデルは、等価回路モデルであり、

“L” Output Current (Nch)
CT pin Threshold Voltage
Hysteresis Voltage
Timing Waveforms
の4つの機能を保持したスパイスモデルです。掲載写真は、Hysteresis Voltageです。
BU4330G
BU4345G
いずれもローム製品で検証済みです。現在は、PSpiceモデルのみです。他のSPICE系シミュレータについては、検討中です。